彼らの数と近代化を進めるための作業
この職業は適正な薬を提供するためにありますが、医療事故がないようにするため国家試験を突破しなければならない大変長く難しい過程が要求されます。しかし国家試験を突破できたとしても日々近代化に伴うコンピューター管理が必要だし、何よりもこの職業の人の総数も時代によって変化するので共倒れにならないようにするための政策も求められます。
国家試験を取得するのは大変難関な問題
薬剤師は適正な薬を提供できる人を指しますが、それには薬科大学へ入学して6年間学んで国家試験を突破しなければなりません。この国家試験が卒業するころに行われるので、就職活動は日本では資格を得てからやるのではなく、見込みの状態のままで活動をすることになります。
それゆえに一部の人は国家試験で資格を得る点数に足りずに失敗して内定を得ていたとしてもご破算になる悲しい運命にさらされてしまいます。ちなみに国家試験での合格率は約70パーセント程度とされていますが、学校別によって合格率は異なっています。
一般的に国立大学の新卒は80から100パーセント程度に対し、私立では新卒は平均して84パーセントほどと国立に比べて平均10パーセントほど低くなっていて、学校別にみても高いところでは90パーセント台もあれば低いところでは50パーセントほどにとどまっています。
なお既卒となるとどの学校でも合格率はさらに低くなっていて、国立54、私立42パーセントほどとなっています。なおこれらの詳細なデータは厚生労働省のホームページで毎年公表されています。
資格を得てから就業する行先と彼らの数は
そんな資格を得ること自体が大変な薬剤師ですが、その人数は時代とともに少々変化しています。1950年代では全部で5万人少々でしたが、年々増加して2010年代途中からは30万人を突破しました。性別では70年代以降は女性のほうが少々多くて男性よりも数万人ほど多くなっています。
また就業先に関しても時代とともに変化しています。就業先に関してはドラッグストアを含めた調剤薬局、病院、製薬会社などの3つに大きく区分けすることができます。病院や診療所では1990年ごろが27パーセントほどと最盛期を迎えましたが、その後は医薬分業方針に伴って減少傾向となり、現在では約20パーセントを少々下回る程度となっています。
製薬会社などは最盛期でも15パーセントほどにすぎず、現在でも10パーセント程度とあまり変化がありません。それに対して調剤薬局は医薬分業方針と全国展開しているようなドラッグストアが数多く台頭してきたこともあり、一貫して右肩上がりで現在では約55パーセントを超えて60パーセントに迫る勢いです。
コンピューターソフトを多様に扱えるように
薬剤師の就業先はいろいろありますが、いずれにしても現在において求められるのはコンピューターソフトを扱えるようにしなければならないことです。そのコンピューターソフトは多種多様に存在していて、患者情報共有システム、保険薬局用電子薬歴システム、総合経営支援システムなどいろいろです。
初期の段階では単に紙の台帳で管理していたのを電子データ化しただけですが、現在ではその電子データを他所の病院や薬局と情報共有する時代となっています。つまり病院で診察してもらったデータや薬局で処方したデータなどは患者を介さなくても丸わかりにすることも可能になってきています。
これらのコンピューターを扱えるようにするにはすでに薬科大学での授業が取り入れられていて、国家試験でも紙の試験だけでなく、コンピューター入力の問題も存在しています。