飽和状態になるといわれているけれど本当か
数十年前から、「近い将来、薬剤師は飽和状態となるため、就職活動が難しくなる」といった意見を聞いたことがある人は少なくありません。しかし、実際にその「予言」は本当なのでしょうか。もし本当ならば、就職率に大きな影響はあるのか、気になる人が多いです。噂の真偽を確認してみましょう。
実際に求人募集の増減はどうなっているのか
一般的に求人募集に関しては、増えている地域と減っている地域とに分かれるといいます。その理由として挙げられているのが、地方によっては薬剤師の絶対数が少なく、正社員として働く人が圧倒的にいないなどの人手不足があるからです。
人手不足で悩んでいる地域は年々増加しており、特に地方では非常に募集が多く存在しています。そのため、いつでも募集をかけている企業なども少なくない為、募集情報がなくなる事はありません。他方、ある程度人手不足が解消されており、人数が飽和状態となっているところの場合は、募集がそれほど多くないというところもあります。
とはいえ、全く募集がないわけではなく、比較的地方よりも少ないといった形で存在しているのは事実です。よって、就職活動が難しくなる事はありません。
資格を持っている人は飽和状態となるまでいるか
年々資格を持っている人は徐々に増えているといいますが、必ずしもすべての資格保有者が働いているわけではありません。育児や出産、介護などの理由によって離職している人も少なくないからです。ただし、資格を持っている人は年々増加傾向にあるため、2020年代よりも数十年先には資格保有者の方が求人募集よりも多くなるという理論が成り立つことは事実だといいます。
しかし、全ての地域で飽和状態になる事はあり得ず、地方格差が生じやすくなる可能性が高まるでしょう。ただし、今後AIの登場によって業務に対しての負担が低減する場合は、就職状況に多少なりとも大きな影響を与える可能性が高いです。
そのため、一部都市圏では飽和状態になる程いるが、地域によっては人手不足のままだといえます。
AIによって業務内容に大きな影響はあるか
状況によって大きく異なりますが、AIが単純作業を代わりにやってくれることで、薬剤師に対しての心身的な負担を低減することが可能です。すべての企業で導入するかどうかは不明ですが、導入した企業ではAIを活用する事で、より一層効率よく働くことが可能となります。
資格保有者でなければならない仕事を優先して行えるようになり、単純化された作業はAIに任せることが期待できるからです。導入するにあたりどの程度の業務までを任せることが可能となるのか、すべての基準をチェックし、活用することが重要といえるでしょう。
なお、導入することによって人手不足がある程度解消できる地域もあるといわれていますが、全ての企業で解消できるわけではない為、確認してから導入することが望ましいです。