薬剤師を志す前に検討してほしいこと
この職業になるには、かつては四年制大学卒業で国家試験を受験することが出来ました。しかし現代では六年生の薬学部を卒業し、国家試験を合格する筆意用があります。そこで志す前にもう一度、本当にこの職業に就きたいのか検討してみることが大事です。
六年制の薬学部における学費などについて
かつて四年制大学卒業で国家試験を受験できていたものの、六年も悪学部に通い卒業しなければ国家試験を受験できなくなってしまいました。それだけこの職業に対して社会的ニーズが高まっており、その責任も重大になってきていることがうかがい知れます。
この資格取得を志す前に、六年間薬学部で勉強し、実際に実社会で働けるようになるのは25歳になってからであることを良く心得ておく必要があります。中でも女性は二十代中盤にもなると、様々なライフステージの変化が起こったり、転換期ともなり得ます。
早く結婚して子供をもうけたいなど、計画がある場合には本当にこの資格でずっと働いていきたいのか、どんな仕事をしたいのか、薬学部入学前に人生のビジョンをしっかり定めることが大事でしょう。さらに六年制で理系の薬学部となると、その学費は驚くべき数字です。一般的に私学であると1200万円の学費が相場であると言われています。どれだけ裕福な家庭であっても、この学費をねん出してもらうには覚悟が要ります。そして奨学金で進学する場合には、これだけ多くの費用の負債を自身が抱えることとなります。それでも信念を持ち奨学金返済を長年続けてでも、この職業に就きたいのか、もう一度自問自答してみることが大事です。
この職業の給与の実態に関すること
六年制の薬学部を卒業するということは、医学部卒業と匹敵するといっても過言ではありません。勉強量も同じ六年間であり、どちらの資格も難易度が高いと言われています。しかしながら実際に、実社会に出て働いたとき、医師と同じだけの収入が見込めるかというと決してそうではありません。
医師は年収1200万円ほどであるといわれるいっぽう、薬剤師は多くても年収600万円程度で、800万円あれば良い方だと言われます。地方山間部で働けば、より安くなることが簡単に想像できます。
男女での給料格差もあり、女性は男性よりも年収が100万円低いと言われています。女性の中には350万円程度の年収で働いている人も珍しくありません。この年収は一般OLとあまり大差がないと言えます。六年間で多くの学費をねん出しても、実際の年収はこの程度であることを心得ておく必要があります。
お金ではなく社会貢献のために働くべきか
つまり薬剤師になっても、大きな収入を見込むことが出来ません。では何のために働くのか、収入ではなく社会貢献や人助けのために働くというのであればこの職業も良いでしょう。しかしそれであるならば、むしろ医師になった方がより患者さんの助けや、踏み込んだケアやサポートが出来るはずです。
この職業になって何をしたいのか、どう社会貢献していきたいのかをしっかり具体化できなければいけないでしょう。そうでなければ高い学費をつぎ込み、医学部同等の膨大な時間、学習をするだけの価値はありません。自分がこの職業になって患者さんに何をしてあげられるのか、この職業でどう社会貢献するのか、薬学部入学前にしっかりと検討する必要があります。