薬学部在学中に留年したら起こる問題と対応や選択肢
薬剤師になる為に難関な薬学部へ入学できても、それで安泰と言うわけにはいきません。仕事の性質上、命に関わる重要な仕事なので、専門家になるべく非常に多くの事を学びますし、その仕事に就けないと判断された者は進級できません。薬学部は一般の大学よりも数段進級に関してシビアです。ではもしも在学中に留年してしまったらどうなるのでしょうか。そしてその後どうすればいいのでしょうか。
もしも留年してしまったら発生する問題
留年するという事は、同学年の友人と離れる事を意味します。薬学部では授業コマ数の多さや学習内容の難易度も高いので、試験対策や課題の分析など仲間と情報共有が必須です。しかし留年するとその情報網から外されますし、次は新しく後輩のネットワークに入れてもらう事になります。
今まで後輩扱いしていた人達と同学年となり学ぶ恥ずかしさや、自身のプライドが折れる事に耐える必要が発生します。現役の学生に配慮してしまい友人も減り、入ってくる情報も少なくなってモチベーションも低下していきます。
これらはそもそも留年できた場合の話であり、もう1年するかどうかは自分だけで判断できるものではありません。その背景には学費問題があり、国立でない場合、私立だと6年間で1300万円程の学費が必要です。1年過ごすのに100万円以上を親に出してもらっていますし、もし1人暮らしを許されているならさらに出費がかさみます。こうした経済的負担の問題も留年する事で発生します。
6年次にもし留年した場合にはさらに問題もある
薬学部は6年制なので6年次が最終学年です。卒業見込みで国家試験に挑めますが、同時に就職活動も行う学年です。活動を経て内定を頂いた後に留年が確定すると、多くは内定取り消しとなり先方に多大な迷惑を掛ける事になります。
1年後の卒業及び国家試験合格を待ってくれる所は稀有であり、すぐに企業や病院の採用担当者に連絡して判断を仰ぐ事が大切です。薬剤師は基本的に就職しやすい資格なので、留年歴があろうとも就職先に困る事はありません。
ただし、MRや研究職など人気企業や職種を目指す場合は、希望者も多いので実際に影響します。留年を繰り返さない事やよい成績を収める努力が必須です。
留年が決まったら即取るべき行動
留年が確定すると絶望感に苛まれますが、今後の事を再構築していく事が必要です。まず取るべき事は親に連絡し状況を伝える事です。留年できるかは自分ではなくむしろ学費を支払う親次第の面があるからです。
奨学金をもらっていた場合は停止となるので、経済的負担が今後どうなるかは学費が高額な薬学部では留年できるかを決める大きな要素です。