学校に勤務する仕事は地域貢献にもなる
薬剤師は薬を調合する人、というイメージが強いですが、意外な場所で働くことができる職業でもあります。例えば学校薬剤師はその名の通り、学校で業務を行うことが仕事となりますが、その仕事内容にはどのようなものがあるのか、紹介していきます。
子供を相手に誠実な業務を行えることが大事
まず、学校薬剤師は資格を得ていれば誰でも職に就けますが、対象者は幼稚園から高校、あるいは高等専門学校に通う生徒や教師ですので、子供や若者、教職員を相手に誠実に指導をすることができる確かな人間性が求められます。
教育者と同じ立場であると言っても過言ではなく、一人一人の命を守る大切な業務のため、指導する側の熱意や真剣さが問われる職業です。ですが、地域の子供達やその家族、教師達の健康や安全に貢献をすることができるのでやりがいもあり、感謝をされることもあるのでメリットも大きいでしょう。
学校内での業務は幅広く細かな視点が大切
学校での主な業務は学校内の衛生管理や薬を使用する際の指導、違法薬物などに関する勉強会などがあります。生徒達が使用する教室の換気や照明の具合は適切かどうかのチェック、保健室の衛生状況や保管されている薬の備蓄の確認など業務は多岐に渡り、水道水の衛生状態やプールが清潔に使用できるかを確認することも重要です。
また、食中毒を予防するためにも給食室の検査や、生徒を相手に薬の正しい使用法や違法薬物の説明をする勉強会なども行います。教師に対してはアレルギー症状に対する指導や正しい対処法などを伝え、夏場の体調不良や季節性の風邪の予防法などの知識や情報を共有することもあります。
保健室の薬の管理などは、生徒が勝手に持ち出せないようにできているか、などの観点も重要で細かな部分に気付ける力も必要ですが、どれも生徒や教師を守るための大事な業務です。
学校勤務一本で働ける訳ではない
なお、学校で働くには病院や薬局などである程度の実務経験が必要とされ、すぐに学校に勤務できる訳ではありませんが、地域密着型の薬局に就職をしたり、実際に学校で働いている同業者と知り合いになると学校で勤務する道も開けます。
働き方としてはずっと学校にいる訳ではなく、普段の仕事の休憩時間や合間、業務終了後などに学校に赴くこととなるため人によっては多忙に感じるかもしれません。ですが、地域によって額は異なりますが報酬もきちんと支払われるので収入面のアップを期待することが可能、誰かの役に立つという実感を得たい方には向いている職業ではないでしょうか。