患者の家へ行き在宅医療を行うデメリットとは
在宅医療業務を行う薬剤師は少なくありません。直接患者の家へ行き、正しい服薬方法等アドバイスが出来るので患者にとってはメリットが大きいですが、その一方で通う側にはデメリットがあります。では具体的にどのようなデメリットがあるのか詳しく見ていきます。
忙しく休日に対応しなければならない時もある
在宅医療を行う場合、薬局勤務等と比べて忙しくなる可能性が高いです。何故なら患者から四六時中連絡が来る恐れがあるからです。休憩中だろうが休日であろうが、「薬がなくなった」とか「体調が悪い」とか、「次家へ来るのはいつか」とか連絡がきます。
その為いつ電話がかかってくるか気になってしまい、四六時中気を抜く事が出来ません。また患者が急に具合が悪くなった時は夜でも休日でも薬を届ける為に急いで家まで駆け付けなければなりません。このように自分の時間が減る可能性があるというのは大きなデメリットです。
こうした対応は職場によって多少変わって来るので、夜間や休日に対応するのは嫌だという人は事前に、土日夜間の呼び出しがあるのかどうかはチェックしておくと良いです。
患者の家が汚い時がありストレスがたまる
患者の家が必ずしもきれいとは限りません。中には汚く不衛生でゴミ屋敷のような家もあります。特に高齢者の一人暮らしや、体が不自由な人、認知症の人の家だと掃除が行き届かず、家が散らかっていたり汚れている事も珍しくありません。
しかし「患者の家が汚いから行きたくない」という理由は通らないので、こうした患者が担当になってしまったら大きなストレスです。このように汚い家でも入って仕事をしなければならないというのが在宅医療の大きなデメリットです。
また特に汚い家でなくても、潔癖症で他人の家に上がる事に抵抗があるという人も少なくありません。その為自分が潔癖症で他人の家に入るのは無理だという人は、在宅医療はやめて薬局で働くようにしましょう。
患者と距離が近くなり密に接しなければならない
在宅医療を行う場合、患者やその家族それから医療従事者とコミュニケーションをとる事が増えます。人と話す事が苦にならない人なら何でもありませんが、人と話すのが苦手な人にとっては結構大変で、大きなストレスにもなるというのがデメリットです。
特に在宅医療は患者の日常生活に関する情報収集をしなければならない為、薬の話以外に雑談する機会も増えます。また医師やヘルパー、訪問看護師等自分以外の医療従事者とも薬の処方をめぐって色々と話さなければならず、辛いと感じる人も少なくありません。
さらに女性の薬剤師だと男性の患者の家で二人っきりになる事もある為、不安という人もいます。そういう場合は会社に同性の患者だけにしてもらえるように相談してみましょう。