実務実習と共に大切なインターンシップの重要性
企業の中にはインターンシップを導入しているところも多いですが、薬剤師を目指す学生にとってもインターンシップは重要な関門として位置付けられています。それは、学生達にどのように作用し、有利なものとして働くのでしょうか。
学びながら就業体験をすることができる
インターンシップとは就業体験のことで、企業が就業する予定の学生達に自社の仕事を実際に経験してもらうことです。様々な観点から業務内容や問題点、妥協点や働きがいなど自分達の気付きや先輩達の働きぶり、働く場所の雰囲気などを学びながらその企業で働くということをリアルに経験する学習型が主流となっています。
薬剤師になることを目指している学生にもこのインターンシップの制度は存在し、薬学を学ぶ生徒に対しては多くの企業が夏から冬にかけて実施をしています。そのため、実務実習とインターンシップの予定がかぶらないように注意をする必要がありますが、実施に働く現場に足を運び、患者やお客さんに相対して業務を行うインターンシップは、医療に関わるものとして重要なカリキュラムとなっています。
本物の患者を相手にする貴重な経験
インターンシップはドラッグストアや薬局、病院などそれぞれが希望する就業先で行われますが、実務実習とは違って薬剤師が働いている現場で同じように業務をすることになります。それは各種薬のピッキングや調合、棚卸や衛生管理の指導など働く場所によって様々です。
ですが、実務実習と特に異なるのは薬を提供する相手との生のコミュニケーションで、この業務ではシミュレーションではないため実存する患者に自分がどれだけ丁寧に分かりやすく説明や指導が行えるのか、などを学ぶことができます。
実務実習でも患者の気持ちを追体験する患者体験というものがありますが、目の前にいる患者から想定外の質問をされたり、クレームを言われたりと、現場では教科書通りではない予想外のことも起こります。そんな現場を見て感じて、学ぶという経験は将来就業する時に役立つものとなるでしょう。
他の学生とのやり取りでさらに成長できる
また、インターンシップでは他の学校の学生と就業体験を共にすることもあり、同じ目的に向かう仲間、あるいはライバルとして刺激を受けることがあるかもしれません。例えば、自分が本意ではない就業場所でのインターンシップであったとしても、周りの学生が活き活きと活動をしている様を見ると、触発を受けて思わぬ力や能力を発揮できる可能性も否めないのではないでしょうか。
あるいは、お互いの情報や意見交換など、仲良くなれれば医療に従事する者同士とのやり取りでお互いにプラスとなる相互作用も生まれるかもしれません。学生としては自分達の学校や学部内しか見てこなかった分、社会の一端を見ることによって得られる働くことのリアルさや他の学生達との出会いは、将来に繋がる堅固な道しるべとなるでしょう。