細かさが違う薬を混ぜ合わせる方法
薬は製品によって細かさに違いがあります。医師の処方によっては、細かさの違う薬を混ぜ合わさなければいけないこともあります。この記事では、薬剤師が細かさの違う薬を混ぜ合わせるための方法について解説します。
固まりやすい薬を混ぜる時の注意点
薬剤師が細かさの違う薬を混ぜ合わせる時には、2種類の薬剤が均等に混じり合うように調剤をおこなうことが不可欠です。医薬品を混ぜ合わせる時に注意をしなければいけないのは、固まりやすい性質がある医薬品を混ぜる場合です。
このような医薬品をそのまま混ぜようとすると、一方の医薬品だけ固まってしまい均一に混ざらないことがあります。薬を一度ふるいにかけてから混ぜることにより、薬の粉が離れるので混ぜ合わせても固まりにくくなります。
薬の性質によっても、混ぜ合わせる時に注意をしなければいけないことがあります。一方の薬が腸内で溶けるタイプの薬である場合にも、こうした配慮が必要です。腸内で溶けるタイプの薬は胃などで溶けないようにするために、表面が他の成分でおおわれています。
医薬品を混ぜ合わせる時に力を入れ過ぎると、表面を覆っている成分が取れてしまうこともあるので、注意して作業をする必要があります。
医薬品を調剤するための正しい順番
混ぜ合わせることにより性質が変化するタイプの医薬品は、混ぜ合わせて調剤をおこなうやり方は適切ではありません。こうした特徴を持つ薬剤を調剤する際には、それぞれの医薬品を別々に包んで調剤をする必要があります。
医薬品を調剤する順番にも注意が必要で、医師が処方した順序に従いながら調剤をするのが一番良い方法です。ですが調剤をする医薬品の種類によっては、調剤を最も後にした方が適切なものもあります。
麻薬性の鎮痛剤などの医薬品も、調剤をする時には一番最後に調剤をした方が良いものです。この種類の薬を一番最後に調剤した方が良いのは、調剤による事故を予防するために慎重に調剤しなければいけないからです。こうした種類の医薬品を患者に調剤する時には、取り扱いを注意することを患者に指導することも不可欠です。
混ぜ合わせることができない医薬品を調剤する場合
混ぜ合わせない方が良い医薬品を薬剤師が調剤する場合には、それぞれの薬剤を分けて包む方法にも注意が必要です。同じような包みが2つあると患者がどちらの医薬品かわかりにくくなるので、それぞれの医薬品ごとに内容をわかりやすく表示することが必要です。
医薬品を分包する紙に医薬品の名前を書き入れておけば、患者がそれぞれの薬を正しく判別できます。