現場の声から探る仕事のやりがいとは
薬剤師は、病院や調剤薬局、ドラッグストアで勤務する仕事というイメージを持っている方は少なくありません。処方箋に基づいて調剤したり、地域の方の健康相談にのったりする大切な仕事です。では、実際、働いている方はどのような点にやりがいを感じているのでしょうか。
患者との信頼関係を築く喜びがある
仕事におけるやりがいの一つは、患者との信頼関係を築きながら健康をサポートできる点です。処方箋に基づく薬の提供だけでなく、服薬指導や副作用の説明を通じて患者の不安を解消する役割を担います。
実際、ある薬剤師は「患者さんが『おかげで楽になった』と言ってくださると、この仕事をしていてよかったと心から思います」と語っています。また、長期的に治療を続ける患者の健康状態が改善し感謝の言葉をもらう瞬間は、大きな達成感を感じる瞬間だと言えるでしょう。
患者一人ひとりに寄り添い信頼されることで、自身の専門性を活かせる実感がやりがいに繋がるというわけです。
医療チームの一員として貢献できる
病院で働く場合、医師や看護師と連携してチーム医療に貢献することがやりがいとなります。各患者の症状や体調などを精査して、効果的な治療計画を立案していきます。
特に抗がん剤の投与計画や複雑な処方の調整を行う場面では、医薬品に関する専門的な知識が不可欠です。「治療チームの一員として患者さんの命を支えている」という実感は、他の職種では得られない充実感をもたらします。
また、調剤業務だけでなく医療スタッフへの薬学的なアドバイスや教育にも携わることで、医療全体の質を向上させる役割も果たしています。これにより、薬のプロとしての存在価値を強く感じることができるでしょう。
社会的な役割の大きさを実感できる
地域医療や在宅医療の分野でも重要な役割を担っていると言えるでしょう。特に地域の薬局では、薬の専門家として住民の健康を支える立場にあります。高齢化が進む日本において、患者の生活全般を支援するヘルスケアアドバイザーとしての役割が期待されているというわけです。
薬局での健康に関する相談対応や在宅訪問を通じて、患者だけでなくその家族にも貢献できることにやりがいを感じるケースが多いです。また、「薬のプロがいることで安心して治療を受けられる」といった声を聞くことで、自分の仕事が社会に与える影響の大きさを実感できるといいます。
薬剤師のやりがいは、患者の健康を直接支えること、医療チームに貢献すること、そして地域社会全体の健康に寄与することにあります。その一方で責任の重さや日々の課題もありますが、それを乗り越えた先に得られる充実感は大きな魅力です。