職場によっても違うが年収は一般的なお仕事より高め
6年生の薬学部を卒業し、国家試験に合格すれば薬剤師になることができます。就職への選択肢が幅広いですが気になるのはその年収です。厚生労働省の調査によれば平均年収は高く医師や歯科医師に次いで多くなっています。数ある医療系の仕事でも高い給与や年収となるのです。
経営するお店の規模によっても変わってきます
最も多い就職先が調剤薬局で約6割の方が働いています。平均年収は500万円あります。調剤薬局は病院間にある個人店から複数の店舗をもつチェーン店まであるので給与は多少差があります。チェーン店は給与が高い傾向ですが、ボーナスに関しては個人店が上回ることもあります。
次に働く先として多いのがドラッグストアです。こちらは経験年数によって年収に差が生じてくることがあります。平均は概ね500~600万円ほどとなります。大手ドラッグストアのほうが若干給与が高い傾向です。地域密着型のドラッグストアはチェーン店より給与が低い傾向ですが、勤務条件や福利厚生が良い特徴があります。
キャリアを積み重ねていくとドラッグストアの経営に関わる機会が来るかもしれません。経営陣や幹部になれば年収1000万円も夢ではありません。キャリアアップのためにドラッグストアを選ぶのも一つの選択肢となるでしょう。
製薬会社など民間企業に勤める道もある
就職先で最も少ないのが製薬会社や医療機器メーカーなど民間企業です。およそ2%の方が働いています。民間企業の平均年収は職種によって異なる傾向にありますが、一般企業よりも給与が高いです。最も高い平均年収がもらえる職場といえるでしょう。
キャリアアップで年収1000万円を超える方もいます。製薬会社や医療機器メーカーではこれまでない新しい薬を研究・開発したり、改善するお仕事です。MRという医薬品を営業販売するお仕事もあり、専門知識をつかって医師とコミュニケーションすることが求められます。
いずれの職種もハードルが高く、少ない求人数に多くの人が殺到する人気の職業となっています。
地域ごとに平均年収の差は開いてくる
気になるのが平均年収が都道府県ごとにどれくらい差があるかです。一般的なお仕事は都心部になるほど給与が高い傾向にありますが、薬剤師はまたちがいます。全国の平均年収は583万円ですが、上位になる宮崎県や熊本県は600~700万円と100万円以上高くなっています。
上位7位までは全国平均より50万円以上高い計算になります。およそ半分の都道府県が一般的な仕事の全国平均より高い年収となっているでしょう。平均年収が異なってくる理由としては薬剤師が配置されている地域となります。
人手不足に陥っている地域で働けばそれだけ給与が高くなり、数が多くなる都心部では下がる傾向があります。人が少なければそれだけ需要も高まり、給与の高さに反映されるでしょう。